今春の天皇賞は04年と状況が似ているらしい。
なるほど前年の菊花賞で上位を争った4歳馬が揃って出走し、
それぞれ有力視されていると。
「ネオ!ザッツ!リンカーン!ロブロイ!」あの年のことですな。

結果は皆さんご存知の通りイングランディーレの逃げ切りという大波乱に終わったわけですが、
個人的にはちょうど入院中で、
副作用でへろへろになりながら病室のテレビで見ていて、
とんでもない結果を目にして余計にアタマがくらくらしたのを覚えている。

それ以降も、春の天皇賞は時代の変化に翻弄されながら様々な歴史を刻んできた。
オルフェーヴルやゴールドシップが単勝1倍台の人気を平気で裏切ったり、
1番人気がフォゲッタブルという弱メンの争いもあった。
あるいはキタサンブラックVSサトノダイヤモンドという、
古き良き時代を思い出させる名勝負もあった。

たとえどんなメンバーで、どんな結末であっても、
そして自分がどんな境遇に置かれていても、
それぞれのレースがハッキリと記憶に強く残っている。
それが天皇賞の天皇賞たる所以。

そこらへんのG1とは重みが違うのだよ重みが。


エタリオウは気性的な難しさから勝ちに行けないし、
フィエールマンは菊花賞を制したとはいえ本質的にステイヤーではあるまい。
ユーキャンスマイルやグローリーヴェイズは前走から一気の斤量増がネックで、
それぞれ強く推しきれないポイントを抱えている。

それらを覆して新しい王者誕生となればそれはそれでよいが、
馬券を考える上では他のシナリオを探りたくなってしまう。
展開ひとつであっと言わせられそうな、
リッジマンやヴォージュ、さらにはロードヴァンドールあたりの一撃がないだろうか。
さらには昨年5着ながらも人気の盲点になっているチェスナットコート。
G1騎乗のチャンスを得た坂井瑠星が、
穴党の期待に応えるイン強襲が見られれば、それはそれで大満足である。

色々と楽しみを抱えながら観戦させてもらう所存。



平成最後の天皇賞に武豊騎手がいないのは残念な限りだが、
いつだって彼は世界を舞台に戦う男である。
香港のQE2世Cにオファーがあるとなれば迷わずゴー。
橋田厩舎のディアドラと海外G1に挑むのも、胸アツな話である。

しかしこのレースは地元のエース・エグザルタントを筆頭に役者が揃った。
グローリアスフォーエバーやタイムワープ、パキスタンスターらは脆さも抱えるが、
底力は侮れずハマったときは強烈。
4歳勢からフローレ、ダークドリーム、ワイククらも未知の魅力があるし、
もちろん香港ヴァーズでも2着と適性を見せたリスグラシューだってチャンスは十分。

個人的には年明けから情報を追ってきた香港競馬の集大成ともいうべき一戦だけに、
例年にも増して楽しみが大きい。

チャンピオンズマイルやビューティージェネレーションで何もなさげ。
ナックビーナスが参戦するチェアマンズスプリントはミスタースタニングの取消が残念。
ビートザクロックと豪州のサンタアナレーンの争いになるか。

それでは明日もよい競馬を。